TivorbexにFDA承認;低用量で効果抜群のNSAID

 無痛症の医薬品開発で世界的に有名な製薬会社Iroko Pharmaceuticals(LLC)は本日、軽度から中等度の疼痛緩和薬としてTivorbex(インドメタシン:非ステロイド性抗炎症薬[nonsteroidal anti-inflammatory ])カプセル錠20mgおよび40mgのFDA承認を取得したと発表しました。

 Tivorbexは、上市済みのインドメタシン製品(25mgと50mg)よりも20%少ない用量で承認されました。同薬のFDA承認はフェーズ3プラセボ対照試験で得られたデータに基づいています。同試験でTivorbexを投与した患者では、プラセボ群と比較して術後の激痛(acute pain)が大きく緩和しました。

「TivorbexのFDA承認により、低用量の疼痛管理を実現するためのNSAID製品開発に向けたIroko社の戦略的アプローチが実証されたことから、今回の承認は我が社にとって新たなマイルストーンになるでしょう」と、同社のCEOを務める John Vavrickaは話します。「TivorbexはSoluMatrix Fine Particle Technologyを用いて開発した我が社の低用量NSAID製品パイプラインのなかで、2番目に承認されたものです」

Tivorbexに含まれるインドメタシンは、通常のサイズよりも約20倍小さい極微粒子(サブミクロン粒子)です。粒子サイズの縮小により、表面積が増加して分解速度が上昇します。

「医師はFDAや他の専門機関の推奨に基づいて、急性疼痛の患者に適度の緩和をもたらす最低用量を探索します。Iroko社が低用量のNSAIDを開発し続けていることは、医師の励みになっています」と、カリフォルニア大学医学部教授Roy D. Altmanは話します。

観察研究(observational studies )のシステマティック・レビュー(Systematic reviews )では、NSAIDの深刻な副作用である血栓性の心血管障害、心筋梗塞胃潰瘍、発作、消化管出血(gastrointestinal bleeds)、腎障害(例、急性腎不全)などが用量依存的であることが明らかになりました。そのため、American Heart AssociationやAmerican Gastroenterological Association、 The American College of Rheumatologyなどの医療機関NSAIDの使用に関して、各患者の治療目標を設定して可能な限り短い期間かつ最低用量で行うことを推奨しています。

インドメタシンは強力な抗炎症作用と鎮痛作用をもちますが、他のNSAIDと同様、用量依存性の重篤な有害事象に関連しています。Tivorbexにより低用量のNSAIDが実現します」とIroko PharmaceuticalsのChief Medical OfficerであるClarence Youngは述べています。