Gazyva(obinutuzumab)

Gazyva(obinutuzumab)が本日、未治療の慢性リンパ球性白血病(chronic lymphocytic leukemia ;CLL)に対するクロラムブシル(chlorambucil)の併用薬としてFDA承認されました。

 

慢性リンパ球性白血病は、血液と骨髄の病気であり、たいていの場合は徐々に悪化していきます。国立がん研究所(National Cancer Institute)によれば、今年は15,680人の米国人が診断され、4,580人が同疾患により死亡するとされています。

 

Gazyvaは、免疫システム内の特定の細胞が癌細胞を攻撃するのを助けるものです。クロラムブシルや、CLL患者に対する他の治療薬とともに併用されます。

 

Gazyvaは、FDA承認を取得する上で画期的治療法の指定を受けた初の医薬品です。この指定はスポンサーにより要求されたものであり、生物学的製剤申請書( biologic license application)がFDAに提出された直後に認可されました。薬剤が重度または生命を脅かすほどの疾患に対して十分な効果があるということが、予備臨床エビデンス(preliminary clinical evidence)によって明らかである場合、FDAはスポンサーの要求により薬剤を画期的治療法として指定します。

 

また、Gazyvaは重度疾患の治療における安全性または有効性で優れていることから、FDAにより優先審査が認められ、さらに、奇病に対しても有効であることからオーファン・ドラッグ指定も受けました。

 

今日の承認は、CCL患者に対する重要な新しい治療法が生まれたことを示しており、また、Breakthrough Therapy Designation プログラムにおける実績を反映しています。

 

CLLを適応症とするGazyvaの承認は、未治療のCLL患者に対するGazyvaとクロラムブシルの併用投与と、クロラムブシル単独投与を比較した無作為非盲検臨床試験の結果に基づいています。同試験には356名の患者が参加しました。Gazyvaとクロラムブシルの併用投与群では無憎悪生存期間(progression free survival)が有意に改善しました(併用投与群では23か月、クロラムブシル単独投与群では11.1ヵ月)。

 

併用投与群で確認された最も一般的な副作用は「注入に伴う反応( infusion-related reactions)」、つまり好中球減少(neutropenia)、血小板減少(thrombocytopenia)、貧血(anemia)、筋骨格痛(musculoskeletal pain)です。