TSO (Trichuris suis ovaまたはCNDO-201:クローン病治療薬)の臨床試験が中止:CNDO-109(がん治療薬)に活路を見出したいCoronado Biosciences

自己免疫疾患やがんの医薬品開発に焦点を置くCoronado Biosciencesは本日、開発パートナーであるDr. Falk Pharma GmbH (Falk)からある報告を受けたことを発表しました。その内容は、独立データモニタリング委員会(Independent Data Monitoring Committee ;IDMC)が、Falkのフェーズ2臨床試験で12週間にわたり治療を受けた患者240名を対象としたクローン病( Crohn’s disease)の Trichuris suis ova(TSO) 評価データの中間分析( interim analysis )を実施したというものです。

 

「TRUST-I試験から得られたデータが最悪なものだったので、今回の結果にも驚いてはいません。TSOは他の疾患に対して有効である可能性があるので、自己免疫疾患を対象とした開発は続けていき、さらにがん治療薬CNDO-109の開発も継続していきます。」と、Coronado社のCEOを務める Harlan F. Weismanは述べています。

 

TRUST-II 試験としても知られるFalk臨床試験は、活動期クローン病(active Crohn’s disease)患者に対する経口TSOの有効性と安全性を評価するための二重盲検無作為プラセボ対照フェーズ2試験です。中間分析の目的は、サンプルサイズ計算の仮定を検証したり、中間分析のエフェクトサイズ評価に基づいてサンプルサイズを再計算したりして、試験継続の可否を判断することにあります。

 

Coronado Biosciences について

 

Coronado Biosciences は自己免疫疾患に対する生物学的製剤の開発に従事している会社です。臨床開発段階にある2つの主力医薬品候補は、クローン病潰瘍性大腸炎( ulcerative colitis )、多発性硬化症(multiple sclerosis)などの生物学的治療薬 TSO (Trichuris suis ova または CNDO-201)と、ナチュラルキラー細胞を活性化させて急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia )や多発性骨髄腫(multiple myeloma )、固形腫瘍( solid tumors) などを治療する生物学的製剤CNDO-109です。