Welocalize社がtcworld会議で「用語翻訳を効率的にクラウドソースする方法」を提示

翻訳とローカライゼーションの世界的リーダーであるWelocalizeは、ドイツのウィースバーデン(Wiesbaden)で開催された tekom and tcworld 年次会議(annual conference)で講演を行いました。 tcworld 会議とtekomフェアは、テクニカル・コミュニケーションの国際的なイベントです。

 

WelocalizeのChristian Zeh と Lena Margは11月7日午後12時15分「Teaminology-A NewCrowdsourcing Application for Collaborative Term and Translation Governance」という論文を発表しました。
 
この論文は、グローバル企業が多言語にまたがる専門用語を規定する上で、Welcalizeのクラウドをどのように活用できるのかについて説明するものです。専門用語翻訳ツールであるWelocalize's Teaminologyを使用することにより、企業は共通用語のリストを作成し、信頼できる翻訳会社にそれを送信できるようになります。そして翻訳会社はそのリストをもとに新しい訳語を提案します。この翻訳ツールを用いれば、クラウドの認定方法に基づいて使用用語を容易に選定することが可能です。

 

Welcalizeは実際の事例調査データやサンプルを企業に提示することにより、クラウドソーシング(crowdsourcing)を使用してグローバル製品マニュアル用の一般用語辞書を作る上でWelocalize Teaminology がどれ程役に立つのかを説明しています。

 

企業がブランド価値を高めたり維持したりする上で、同ツールは必須のものになるかもしれません。クラウドソーシングはローカライゼーションと翻訳でその使用が増えています。国際市場では標準用語とメッセージ、ブランド価値などを適切に示し続けることが重要になるので、このツールの活躍範囲は相当なものになるかもしれません。

 

Welcalizeについて

 

1997年設立の同社は、120言語以上を対象に世界中の人々に画期的な翻訳サービスとローカライゼーション・ソリューションを提供しています。主なサービスは、グローバル・ローカライゼーション管理、翻訳、チェーン・マネジメント供給、人材派遣、MTなどの自動ツール提供、翻訳管理技術の提供などです。世界中に660名以上の従業員を抱えており、米国、イギリス、ドイツ、アイルランド、日本、中国に事務所を構えています。

Hamad Bin Khalifa大学の翻訳・通訳部が2015年度のMATS生徒を募集

Hamad Bin Khalifa大学の翻訳・通訳部(TII)が、学生向けのプログラムにおいて、Master’s degree program for Translation Studies (MATS)の2015年の新クラスの生徒を募集しました。

 

TIIの最高責任者であるAmal Al-Malki 氏が新入生を出迎えました。

 

Amal Al-Malki 氏は新入生に次のように述べました。「翻訳、通訳、外国語の教育およびトレーニングを行うという明確なビジョンとともにTIIは始まりました。今日、このビジョンを理解してもらうためにみなさんをご招待しました。TIIは決断とハードワークを通して実現しました。TIIコミュニティを説明するものがあるとしたら、それはハードワークを意味します。」

 

さらに彼女はこう続けました。「TIIを地方だけでなく世界に誇れるものにするために、私たちは同じ情熱を共有します。あなたたちはTIIの特派大使になるので、最も力を入れるべきことは情熱の共有です。」

 

18歳の学生が2015年度MATSクラスに加わることを決めました。多くの学生が奨学金を受けています。

 

Director of Postgraduate Studies and ResearchのMoneera Al-Ghadeer氏は、「新しい生徒は異なる文化に由来する哲学的概念を理解する上で困難にぶつかるかもしれませんが、これは理論的なテキストを理解できるようになるための試練です。外国語の翻訳について考え、倫理的関係に反映してもらうために学生を招待しました。我々は教育と研究に必要な能力を高めるために尽力しており、Geneva大学のMA学位の検証過程で前進しています。」

 

学生は施設のメンバーや教授のところへ招待され、そこで学園活動に関する簡潔かつ意義のある話を聞きました。

 

設立以来、TIIは世界的スケールで驚異的な成長を遂げました。10か国を代表するMATS学生のクラスと施設の両方は、経済に基づくQatar知識の開発に向けて大きく貢献しているだけでなく、国際コミュニティの翻訳および通訳ニーズを満たす上でも大活躍しています。

 

Hamad bin Khalifa大学付属施設として、また、国際チームスタッフの先導の下、TIIはPostgraduate Studies セクションと、 Research Center、 Language Center、Professional Services のセクションからなります。TIIは一年中を通してさまざまな国際的および地方イベントを主催しています。

機械翻訳XIVサミットへWelocalize社が参加

翻訳とローカライゼーションのサービスおよび製品の世界的リーダーであるWelocalize社が、フランスのニースで9月2~6日にAcropolis Conference Centreで開催される機械翻訳XIVサミットで知識や見識について話し合います。

 

International Association for Machine Translation(機械翻訳国際連盟)とEuropean Association for Machine Translation(欧州機械翻訳協会)によって共催される今回の第14回年次サミットでは、パネルディスカッションや論文発表、名高い専門家による基調演説などが行われます。

 

Welocalize社のMTプログラムマネージャーLaura Casanellasは、自身の論文『Connectivity, Adaptability, Productivity, Quality, Price: What are the Necessary Ingredients to get the MT Recipe Right?』を9月4日に発表します。

 

Welocalize社の言語ツール担当副社長Olga BeregovayaとMT(機械翻訳)設計者David Clarkeは、MT技術パートナーのSafabaとともに『Analyzing and Predicting MT Utility and Post-Editing Productivity in Enterprise-Scale Translation Projects(企業規模翻訳プロジェクトにおけるMT利便性とポストエディテイングの効率性の分析と予測)』を発表します。このプレゼンテーションは9月5日木曜日に行われます。楽しみですね。

 

Olga Beregovayaは次のように述べています。

機械翻訳は世界的なローカライゼーションおよび翻訳戦略を成功させる上で必要不可欠なものです。年次MTサミットで最高のプレゼンテーションを行い、世界的ブランドおよび企業向けMTの将来を形作る上で重要な役割を果たせることにワクワクしてるよ。」

 

Welocalize社について

同社はオンデマンド翻訳のニーズを支援するための総合的な翻訳サービスおよび製品を提供しています。具体的には、グローバリゼーション-コンサルティング、翻訳、ローカライゼーション、テスティング-ソリューション、そして120言語以上のオンデマンド翻訳提供に最適化された企業向け翻訳管理ツールを提供しています。アメリカ、イギリス、ドイツ、アイスランド、日本、中国などにオフィスを構える同社は、その従業員数が600人以上になります。10人程度でも立派と言われる翻訳業界では超大企業です。

チェルムスフォードで TTC Language Servicesの新しいブランド名が公開

Hylands House は一風変わった販売促進イベントを開催しました。 TTC Language Servicesの新しいブランド『jolly』とは関係なく、 TTC wetranslate 社は参加者の涙を誘うストーリーとともに立ち上げられました。

 

TTCウエブ翻訳担当責任者のLevent Yildizgorenは次のように説明します。

16年の月日を経て、我々はTTCをさらに強化するには今が最高の時期であると判断しました。ですが、押し寄せる翻訳技術の革新について話しているわけではありません」

100のクライアント、供給業者、地元実業家、翻訳者、チームメンバーとともに、Leventはこの翻訳ビジネスのコアにある情熱のカーテンを引くチャンスを獲得しました。第二次世界大戦時の軍人であるCyril Tylerのストーリーを取り上げました。Tylerは必要不可欠な供給物を北海を通してロシアへ輸送する船団に加わっていました。

 

Tylerと彼の妻が今回のイベントに参加しました。

 

さらに、TTCウエブ翻訳と2つのチャリティ活動との関係が2つのビデオ映像で紹介されました。ハイチ地震と他の人道イベントにおいてDoctors without Bordersに翻訳者を派遣した世界的なTranslators without Bordersは、患者が診断書や医師の説明を理解できるようにするために翻訳によるサポートを行いました。また、Translators without Borders ウィキペディアの医療関連ページを翻訳するという仕事も果たしています。

 

TTCウエブサイトはChelmsford City Mencapもサポートしており、YouTubeへの動画や画像などのアップロードを支援しています。また、TTCチームはChelmsford Mencap Membersとともに2日を過ごし、1日目では地中海料理2に目にはダンスを披露しました。ビデオ映像は、コミュニティに参加してすばらしい時間を持つことがとっても面白いことを示しました。

 

最後のフィルムでは、TTC翻訳チームとその姉妹会社(sister company )Lumbooja』がChelmsford High Street 1日を過ごし、異なる言語を話す人々がHelloをどのように使っているかについて話し合っているところを映していました。

 

イベントではYair Jenniferによる美しいライブミュージックが流れ、パーティの出席者はプライベート・コンサートを楽しんでいました。新しいブランド名を公開したCllr Trevor Miller Maureen Miller なども楽しんでいました。

Vimizim(ライゾーム病『モルキオ症候群』の治験薬)がEMDACの支持を獲得

BioMarin Pharmaceutical 社は本日、ムコ多糖症 IVA*1の治療薬『 Vimizim 』の承認をFDAの胃腸薬諮問委員会(Endocrinologic and Metabolic Drugs Advisory Committee )が推奨したと発表しました。21人の同委員のうち、19人が MPS IVA 患者に対するVimizimの使用を支持し、1人がMPS IVA 患者サブグループへの適用を支持し、1人の委員が承認を推奨しませんでした。

 

Vimizim酵素補充療法( enzyme replacement therapy )で用いる治験薬であり、ライゾーム病『モルキオ症候群(Morquio A syndrome)』患者を対象とします。モルキオ症候群はものすごく珍しい重度の進行性疾患であり、先進国で3000人が罹患している推定されています。

 

「モルキオA症候群に対する初の治療薬を実現させようとしている我々は、今回の進展に大喜びしております。今後もFDAと協力してこのニーズの高い治療法を確立するために奮闘していきます。」と、BioMarin最高経営責任者(Chief Executive Officer )であるJean-Jacques Bienaimeは述べています。


Vimizim
について

 

Vimizim(elosufase alfa)は、モルキオ症候群やムコ多糖症IVA(MPS IVA)の患者を対象とした治験薬であり、現在FDAの審査を受けています。同薬は酵素補充療法(ERT)で用いる最初で唯一(first and only )の薬剤であり、モルキオ症候群A型の根本原因(underlying cause N-アセチルガラクトサミン-6-スルファターゼ[ N-acetylgalactosamine-6 sulfatase GALNS]の欠乏)を標的とします。Vimizim酵素補充療法は、不足しているGALNSの活性を補完し、multi-systemic manifestationの進行を最小限に抑えます。モルキオ症候群A型は重度かつ進行性の奇病であり、支持療法(supportive car)に代わる標準的治療法(standard treatment)がまだ確立していません。

 

モルキオA症候群について

 

モルキオA症候群(またはムコ多糖症 IVA)は、グリコサミノグリカン(glycosaminoglycanGAG)というケラタン硫酸(keratan sulfate )とコンドロイチン-6-硫酸(chondroitin-6-sulfate )の分解に不可欠な酵素を欠く病気です。中途半端に分解されたGAGは細胞内に蓄積し、進行性損傷(progressive damage)をもたらします。過度の蓄積は骨異形成症(skeletal dysplasia)、低身長症(short stature)、関節異常( joint abnormalities)を引き起こします。

*1:Mucopolysaccharidosis Type IVA

カドヘリン-11を阻害する新治療法:乳癌、脳腫瘍、関節リウマチに有効

関節リウマチ( rheumatoid arthritis )と特定の癌という二つの全く異なる疾患では、細胞同士の付着を促進させる「のり(接着剤)」分子が過剰発現しています。この分子を標的にすれば両疾患を治療できるかもしれないことが、新たな試験により明らかになりました。

 

また、ジョージタウン大学医学部の研究チームは接着性タンパク質「カドヘリン-11(cadherin-11)」を標的とする医薬品候補も発見しました。候補物質のうちの一つはすでに治験薬としてその有効性が調査されているところです。

 

Georgetown Lombardi Comprehensive Cancer Centerで分子がん専門医(molecular oncologist )を務めるStephen Byersは、「カドヘリン-11が癌の進行や関節リウマチにどれくらい関与しているかは十分に分かっていませんが、今回の発見はすぐに臨床応用できるようになるでしょう」と述べています。

 

今回の試験結果は医学誌『Oncotarget』に論文として掲載される予定です。

<strong>乳癌と脳腫瘍ではカドヘリン-11が過剰発現</strong>

接着性分子は乳癌の約15%で過剰発現しており、さらに脳の接着様支持組織( glue-like supportive tissue of the brain)で形成される膠芽腫(glioblastoma)ではそのほとんどで過剰発現していることがわかりました。

 

Bayer教授は次のように述べています。

 

「これらの癌のほとんどで見られる共通の特徴は、カドヘリン-11予後不良(poor prognosis)、そして有効な治療法がないということです。カドヘリン-11の発現は腫瘍の増殖に必要なので、これを阻害できれば、その増殖を止めることができます。これは本当にすごいことです。実際に、細胞株と動物を用いた実験では成功しています。」

 

Byers教授はこの接着分子が膵臓がんの発生にも関与していると考えています。

 

カドヘリン-11を標的にして癌とリウマチを治す

ジョージタウンByers教授率いるチームは、癌においてカドヘリン-11を阻害する小分子を開発しました。

 

上市済みの薬剤をスクリーニングしたジョージタウンチームは、関節炎薬としてよく知られるセレブレックス(Celebrex)が同様の効果をもつことを発見しました。しかし、同薬は接着性タンパク質を阻害するのに必要な量だと毒性があまりにも高いので、癌におけるカドヘリン-11を標的に使用することができませんでした。

 

さらにこの試験では、ハーバード大学 Michael Brenner 博士がデザインした抗体が、どのように関節リウマチでカドヘリン-11を阻害するのかがわかりました。このことは、接着性タンパク質を産生させる腫瘍を呈する動物モデルで確認されました。

 

コロンビア大学Lawrence Shapiroが実施している試験では、カドヘリン-11の結晶構造(crystal structure )を構築し、それがセレブレックスと他の小分子薬剤候補にどのように結合するのかを調査しています。

 

カドヘリン-11は新たな敵として歓迎されています。これを攻略すればいろんな病気を芋づる式に治せるかもしれません。