インド東海岸にサイクロン襲来:数千人が避難

 

サイクロン“Fani”が時速200kmでオリッサ州に接近しており、金曜に通過すると予想されています。

 

東海岸の2つの主要な港が閉鎖され、数千人の救助隊が低地からの避難活動を支援しています。


アンドラプラデシュ州とタミルナードゥ州でも警戒が必要となっています。 当局によると避難者数は約80万人。これらの地域は暴風雨による被害を最も受けやすいため、オリッサ州の都市プリーからは10万人近くが避難する予定です。885年の歴史を誇るジャガンナート寺院など、プリーの歴史的建造物への被害が心配されます。州内の全ての学校が閉鎖されました。

 

Faniは過去30年間で、東海岸を襲う4番目の嵐になるでしょう


2017年のサイクロン“Ockhi”では200人以上が命を落とし、数百人が住む家を追われました。昨年10月にオリッサ州にサイクロンが襲来した際には数十万人もの人々が避難しました。サイクロンは現在Andhra Pradeshの東のベンガル湾を北上しています。オリッサ州の州都ブバネシュワールにある気象センターのディレクター、HRビスワス氏は、少なくとも11の地区が打撃を受けるだろうと述べました。 インドのNational Disaster Management Authorityはまた、インドの東海岸の他の地域に住む人々、特に漁師たちに対して、状況が深刻であることから海に出ないよう警告しました。当局によると、わらぶき屋根の家が完全に破壊される恐れがあり、さらに、他の建造物への大規模な被害が生じる可能性であります。 サイクロンはインド東部で上陸すると弱まり、土曜日にバングラデシュチッタゴンに向かって移動すると予想されます。コックスバザールの港湾都市では何十万というロヒンギャ難民が最低限の避難所で暮らしているため、警戒が必要とされますが、今の進路が変わらない限り、難民キャンプにぶつかる可能性は低いと考えられます。 2月に国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)は、この地域の「サイクロンシーズン」を前に防水シートを配布し始めました。インド当局によると、850以上の避難所が設置され、約100万人が収容可能となっています。 海軍、沿岸警備隊および国家災害対応部隊の配備が進められています。

Trokendi XRの新しい臨床データ公表:1日1回投与で長時間作用する抗てんかん薬

医薬品に特化した会社であるSupernus Pharmaceuticalsは本日、12月にワシントンDCで開催予定の American Epilepsy Society (AES)会議で新しい臨床データを公表することを発表しました。

 

最初の要約のタイトルを「健常者を対象とした1日1回投与の長期作用型(徐放性)Trokendi XR 対 短時間作用型(即効性)トピラマート(TPM-IR, Topamax(R)));Cognitive Effects of Extended-Release, Once-Daily Trokendi XR(TM) vs b.i.d. Immediate-Release Topiramate (TPM-IR, Topamax(R)) in Healthy Volunteers」とする医学論文が2013年12月7日の会議で提示されます。

 

投与量管理戦略(遅い滴定、低用量)はTPMの忍容性( tolerability )、独特の認知的症状( cognitive symptoms )に影響を及ぼす広域スペクトラムADEを改善させます。

 

RATIONALE:

 

TPM-IR投与を受けている患者ではとくに発話流暢性(verbal fluency)が有意に低下することが、Neuropsychometricテストで明らかになりました。SPN-538 (Trokendi XR, Supernus Pharmaceuticals, Inc.)は、忍容性とアドヒアランスを向上させ得るTPMの長期作用型カプセル製剤(1日1回投与)です。健常者を対象としたクロスオーバー(交差)試験では、1日1回投与のSPN-538と1日2回(b.i.d.)投与のTPM-IRの生物学的同等性(bioequivalence)を調査し、認知機能に対する両治療法の効果を比較しました。

 

METHOD:

 

デザイン:健常者対象の単盲検(Single-blind)無作為交差試験。

 

CONCLUSIONS:

 

COWA変化スコアのパー・プロトコル分析結果(per-protocol analysis )に基づくと、1日1回投与のSPN-538の濃度到達時間(concentration-time )プロファイルは、認知機能テストを実施した際の全標準PKパラメータのTPM-IR 1日2回投与へのPK生物学的同等性、Cavg0-24 (SPN-538, 6.1 ug/mL; TPM-IR, 6.3 ug/mL)、ほぼ同一のTPM平均濃度(5.6 ug/mL)に関係なく、著しく低いネガティブな影響に関連していました。

 

同社はAES会議でTrokendi XR の新データを発表できることに興奮しているでしょう。この医薬品は今年8月に発売され、てんかん患者に対する独特の効果が確認されて市場からポジティブなフィードバックを受けています。

 

Trokendi XR(TM)について

 

Trokendi XR(TM)は、てんかん治療に用いるトピラマート( topiramate )で唯一承認されている長期作用型製剤であり、原発性全身性( primary generalized )かつ強直間代性( tonic-clonic )の発作を呈する10歳以上の患者を対象とした初期単剤療法( initial monotherapy )で用いる抗てんかん薬(antiepileptic drug )です。

TSO (Trichuris suis ovaまたはCNDO-201:クローン病治療薬)の臨床試験が中止:CNDO-109(がん治療薬)に活路を見出したいCoronado Biosciences

自己免疫疾患やがんの医薬品開発に焦点を置くCoronado Biosciencesは本日、開発パートナーであるDr. Falk Pharma GmbH (Falk)からある報告を受けたことを発表しました。その内容は、独立データモニタリング委員会(Independent Data Monitoring Committee ;IDMC)が、Falkのフェーズ2臨床試験で12週間にわたり治療を受けた患者240名を対象としたクローン病( Crohn’s disease)の Trichuris suis ova(TSO) 評価データの中間分析( interim analysis )を実施したというものです。

 

「TRUST-I試験から得られたデータが最悪なものだったので、今回の結果にも驚いてはいません。TSOは他の疾患に対して有効である可能性があるので、自己免疫疾患を対象とした開発は続けていき、さらにがん治療薬CNDO-109の開発も継続していきます。」と、Coronado社のCEOを務める Harlan F. Weismanは述べています。

 

TRUST-II 試験としても知られるFalk臨床試験は、活動期クローン病(active Crohn’s disease)患者に対する経口TSOの有効性と安全性を評価するための二重盲検無作為プラセボ対照フェーズ2試験です。中間分析の目的は、サンプルサイズ計算の仮定を検証したり、中間分析のエフェクトサイズ評価に基づいてサンプルサイズを再計算したりして、試験継続の可否を判断することにあります。

 

Coronado Biosciences について

 

Coronado Biosciences は自己免疫疾患に対する生物学的製剤の開発に従事している会社です。臨床開発段階にある2つの主力医薬品候補は、クローン病潰瘍性大腸炎( ulcerative colitis )、多発性硬化症(multiple sclerosis)などの生物学的治療薬 TSO (Trichuris suis ova または CNDO-201)と、ナチュラルキラー細胞を活性化させて急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia )や多発性骨髄腫(multiple myeloma )、固形腫瘍( solid tumors) などを治療する生物学的製剤CNDO-109です。

Macimorelin Acetate (AEZS-130):成長ホルモン分泌不全症を治療するグレリンアゴニスト

Aeterna Zentaris 社は本日、グレリンアゴニスト(ghrelin agonist)であるmacimorelin acetate (AEZS-130)の新薬申請書をFDAに提出したことを発表しました。同化合物は成長ホルモン放出を誘導する初の経口薬となり、成人成長ホルモン分泌不全症(adult growth hormone deficiency ;AGHD )の評価で静注および筋内投与の場合よりも正確性で優れるという可能性が、フェーズ3データにより示されました。

 

FDAに対する今回のNDA提出は、 macimorelin acetate をAGHD評価用の初の経口医薬品にするという目標を持つ同社にとって一つのマイルストーンになるでしょう。同社は外傷性脳損傷( traumatic brain injury )患者や小児科への適用も視野に入れており、それが実現すれば大きな成長チャンスをつかむことになります。

 

Macimorelin Acetate (AEZS-130)について

 

Macimorelin acetate(グレリンアゴニスト)は経口で有効(orally-active )な低分子であり、成長ホルモンの分泌を促進させます。同社はAGHD評価で同薬を使用したフェーズ3臨床試験を完了させ、FDAに同薬のNDAを提出しました。 Macimorelin acetate はAGHDを適応症とするオーファンドラッグに指定され、さらに、癌誘発性悪液質(cachexia)の治療薬としてフェーズ2臨床試験段階にあります。Aeterna Zentaris はこの新規化合物の特許を取得済みです。

 

AGHDについて

 

AGHDは米国やカナダ、欧州で75,000人が患っています。成長ホルモンは小児期から成人期(childhood to adulthood)への成長で重要な役割を果たすだけでなく、ホルモンバランスのとれた健康状態を促進させます。AGHDは一般的に脳下垂体(pituitary gland)の損傷により生じます。骨ミネラル密度( bone mineral density)、運動能力、脂肪率、生活の質の低下を主な特徴とします。

 

Aeterna Zentarisについて

 

Aeterna Zentarisは腫瘍学(oncology )と内分泌学(endocrinolog)領域の新規治療法開発に従事する生物医薬品会社であり、創薬(drug discovery)から(規制機関からの)承認取得までのすべてを行います。

ACIPHEX Sprinkle(小児の胃食道逆流症治療薬)が米国で処方開始:ラベプラゾールナトリウム遅延放出型カプセル製剤

エーザイはACIPHEX Sprinkle(ラベプラゾールナトリウム[Rabeprazole Sodium])遅延放出性(Delayed-Release)カプセル錠 5mgおよび10mgが2013年11月8日に米国で処方可能になったことを発表しました。

 

ACIPHEX Sprinkle 遅延放出型カプセル錠5mgおよび10mgは、胃食道逆流症( Gastroesophageal Reflux Disease ;GERD)を呈する1~11歳の小児を対象とした、最長12週間投与の医薬品として2013年3月26日にFDA承認されました。

 

この粒状剤形(sprinkle formulation )が利用可能になったことにより、GERD小児患者にとっての新しい治療選択肢が誕生しました。エーザイは、患者の医療ニーズを満たすヒューマン・ヘルスケア( human health care )の一環として ACIPHEX Sprinkle の開発に注力してきました。

 

ACIPHEX Sprinkle はGERDを呈する1~11歳の子供を対象に最長12週間投与されます。

 

ACIPHEX Sprinkleに関する重要な安全性情報

 

症状緩和(Symptom relief )では他の深刻な腹部状態が改善しません。重度のアレルギー反応が生じる可能性があります。顔面の紅潮やむくみ、咽喉絞扼感(throat tightness)、呼吸困難が生じたら医師に相談してください。

 

プロトンポンプ阻害薬(Proton Pump Inhibitor )は重度の下痢を引き起こすことがあります。この下痢は、腸管内のクロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)が原因で生じる可能性があります。水様糞、腹痛、発熱が生じたらすぐに診察を受けてください。

 

長期にわたって複数のPPI薬品を毎日服用している方では、臀部や手首、背骨の骨折リスクが高まります。

 

3ヵ月以上PPIを服用している方では低マグネシウム血症(Low magnesium )が生じることがあります。発作、めまい(dizziness)、心拍数増加、イライラ感/神経過敏( jitteriness)、震え(振戦)、筋力低下(muscle weakness)、手足の痙攣(spasms of the hands and feet)、咽頭痙攣( spasm of the voice box)、筋肉痛(muscle ache)が生じたらすぐに医師に知らせてください。

 

1~11歳の子供で最もよく確認されるACIPHEXの副作用は腹痛、下痢と頭痛です。 

 

ACIPHEXを服用する前には、アタザナビル(atazanavir)、ジゴキシン(digoxin)、鉄塩( iron salt)、ケトコナゾール(ketoconazole)、ワーファリン、メトトレキサート(methotrexate)を服用しているか否かを医師に報告してください。

TROP-2抗体に特許:IMMU-132(固形がん治療薬)はイリノテカンの活性代謝産物SN-38とTROP-2抗体の複合体

癌と自己免疫疾患、他の重篤症状の標的治療に用いる、モノクローナル抗体ベースの医薬品(monoclonal antibody-based products )開発に注力している製薬会社Immunomedicsは本日、『RS7抗体』の米国特許第 8,574,575 号を取得したことを発表しました。この特許はTROP-2抗体の使用方法に関連するものです。これにより、癌に対するIMMU-132、 TROP-2のSN-38の使用が特許対象となります。

 

TROP-2抗体の保護期間を2024年6月まで延長することができたので、今回の重要な特許を獲得できたことは同社にとって非常に喜ばしいことです。今のところ、同社はこの重要な抗体に関連する5つの特許を取得しています。TROP-2抗体は、種々の固形がん( solid cancers)を治療するSN-38としてフェーズ2臨床試験段階にあります。

 

TROP-2は、多くのヒト腫瘍(乳房、頸部[cervix]、結腸、直腸[ rectum]、腎臓、肝臓、肺、卵巣、膵臓前立腺[ prostate])で発現している受容体であり、正常なヒト組織ではわずかしか発現していません。同社はTROP-2抗体とSN-38(転移性結腸直腸がん[metastatic colorectal cancer]患者に標準療法で用いるイリノテカン[irinotecan]の活性代謝産物[active metabolit])を結合させることにより IMMU-132 を作製しました。

 

マサチューセッツ州ボストンで開催されたAACR-NCI-EORTC International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeuticsで同社の研究員が報告したように、IMMU-132 は治療困難(difficult-to-treat )の固形がんを呈する患者21名において86%の疾患コントロール率(disease control rate )を示しました。

Immunomedicsはニュージャージー州に本社を置く製薬会社であり、主に癌の標的治療を対象にモノクローナル抗体ベースの医薬品開発を行っています。